【SasSを運営する上場企業の事例】「見えない」YouTube広告の効果を可視化!MQLを150%改善した分析とは?

BtoB SaaSを展開する上場企業が抱えていた認知施策の課題

Webサイトへの集客においてSEOは非常に重要ですが、ビジネスの成長を追求すると、いつか効率の良い集客チャネルが枯渇する「サチュレーションポイント」に直面します。特にデジタル広告を中心として一定までは売上が伸びた後、競合の増加や潜在顧客へのターゲット拡大が必要になり、ROIの悪化を許容しながらも売上ボリュームの拡大を狙う段階に入ります。

この壁を越えるためには、既存の顧客層を超えた潜在顧客へのアプローチ、つまりテレビCMやYouTube広告などの「認知施策」が不可欠となります。

しかし、認知施策は実施しても「本当に売上に貢献しているのか」「広告費をかけるべきか」といった判断が難しく、多くのマーケティング担当者が頭を抱える領域でした。

認知施策の課題:「リード獲得への貢献度」が見えない

従来の運用型マーケティング(リスティング広告やアフィリエイト)は、計測タグを通じてコンバージョン(CV)が明確に見えるため、費用対効果(CPAやROAS)を算出しやすいのが特徴です。一方、YouTube広告やTVCMなどの認知施策は、直接的なCVに繋がりにくいため、その効果は抽象的になりがちです。

この「見えない効果」が、認知施策を戦略的な資産として位置づける上で最大の障害となっていました。

事例企業の目的とKPI:製品・社名の認知向上と獲得リードの増加

今回ご紹介するBtoB SaaSを展開する上場企業様も、既存チャネルが成熟し、次の成長ステージに進むために認知施策の強化を決定しました。

この取り組みにおける目的とKPIは以下の通りです。

目的製品と社名の認知向上
KGI全体の獲得リード(MQL)の増加
コアKPIMQL(資料ダウンロードや問い合わせ数)の純増分
サブKPI指名検索数(Search Console)、Organicセッション(Google Analytics)の純増分

認知の向上を最終的なリード獲得という事業KPIベースで評価し、投資判断を行うことが求められました。


bfj Scope導入前の課題:YouTube広告の「モヤモヤ」を解消したい

多くの企業が認知施策に踏み切りながらも、途中で予算配分に悩むのは、効果測定の限界にあります。

従来の測定指標(ブランドリフト調査など)ではリード獲得への寄与が不明瞭だった

認知施策の効果測定として一般的に用いられるのは、ブランドリフト調査やアンケートです 。しかし、これらの指標は「認知度が上がったか」という間接的な効果を示すものであり、「その投資によってリードが何件増え、利益が出たのか」という事業KPIやROI(投資収益率)までは分かりません。

従来の分析では、各広告チャネルに費用をかけて得られた効果が「抽象的かつ学びになりづらい」という課題がありました。

認知施策と獲得施策の最適な予算配分がわからない

効果が不明瞭であるため、「獲得施策にどれだけ予算を回し、認知施策にいくら投資すべきか」という最適なアロケーション(予算配分)の判断が難しくなります。

事例企業様も、以前は認知施策の効果分析がしきれず、広告費をかけるかどうかの判断に迷うことがありました。この「モヤモヤ」を解消し、数字に裏付けられた判断をするために、弊社の提供する「bfj Scope」が導入されました。


施策の設計:純粋な効果を抽出するbfj独自の分析手法

bfj Scopeとは、「見えなかった効果を確かな成果に」変えることをコンセプトに、認知広告の事業KPIへの効果を定量的に可視化し、その後の投資判断までをサポートするサービスです。

【事例の核】 エリア比較で純増効果を算出する「差分の差分法(DID)」の設計

認知施策の効果測定で最も重要なのは、「施策による純増効果」を抽出することです。

一般的な広告代理店の分析は単一的な項目に留まりがちですが、bfj Scopeの分析は「TV CMとYouTubeを〇万円打つと売上が〇%伸びる」といった成果を定量的に可視化するため、複数の分析項目を掛け合わせます。

本事例では、特許も取得した高精度な分析ノウハウを応用し、以下の設計を採用しました。

  • 配信設計のポイント: エリアを絞って主要エリアで厚く配信する。
  • 分析手法: 広告を配信したエリアと、配信していない他エリアのKPI推移を比較する「差分の差分法(DID法)」を採用することで、広告による純増効果を算出します。

施策実施エリアと非実施エリア(コントロール群)の比較でノイズを除去

施策期間中には、競合のリリース、季節性、自社のキャンペーンなど、広告とは無関係の外部要因(ノイズ)が必ず発生し、KPIを変動させます。

bfj Scopeでは、ノイズの影響も数値化し、過去データの推移と照らし合わせて変数化しノイズ除去を行うことで、より精緻な成果分析を実現します。エリア比較は、このノイズを除去し「純粋な広告の効果」を切り分けるために最も有効な手段です。

MQL(資料請求・問い合わせ)の純増分をKPIとした測定

最終的な評価は、事業の根幹となるリード獲得(資料ダウンロード・問い合わせ数)の純増分で行います。MQLデータは、Google Analytics(GA)や基幹システム(CRM)から連携され、分析に組み込まれます。

サブKPIの選定:「指名検索数」と「Organicセッション」を重視した理由

MQLはコンバージョンまでのリードタイムが長く、効果が出るのに時間がかかることがあります。そのため、MQLに近い、事業KPIと相関性の高い中間指標の純増効果も重視しました。

  • 指名検索数(サーチコンソール): 広告によって企業名や製品名を知り、能動的に検索したユーザーの数であり、認知獲得の最たる指標です。
  • Organicセッション(Google Analytics): 広告経由ではない、検索結果からの自然な流入の増加は、ブランドの資産性向上と評価されます。

bfj ScopeによってROIが150%改善した軌跡

定量的な成果:指名検索数・Organicセッションの純増効果を明確化

bfj Scopeによる分析・運用を行った結果、YouTube広告が事業KPIに与えた定量的なインパクトが判明しました。

指標改善率
ブランドキーワード検索数160%増加
自然検索経由サイト訪問者数155%増加
コンバージョン(CV)150%増加

「見えない」とされていた認知施策の効果が、具体的な数字として裏付けられました。

最終MQLへの貢献度を可視化:ROI 150%以上の改善を実現

MQLへの貢献度と施策全体のコストを換算することで、最終的な投資対効果(ROI)を算出しました。

その結果、全体の投資対費用効果が150%以上改善するという成果を実現しました。

これにより、「TV CMとYouTubeに〇万円打つと売上が〇%伸びる」という、これまで抽象的だった問いに対し、具体的な答えを出すことができました。

経営層への説明責任を果たす「費用対効果」の可視化

「bfj分析によってはっきりとした費用対効果がわかり、数字に紐づいた最適な判断ができるようになりました」という事例企業様のお声にある通り、施策の「見える化」は社内の意思決定の質を高めます。

売上への寄与やROIが明確になることで、マーケティング部門は「この投資によって利益が出たのか、今後出る見込みがあるのか」を経営層に対して定量的に説明でき、適切な投資判断が可能になります。


投資判断の最適化:施策のROIから「アロケーション」までをサポート

bfj Scopeの価値は、分析結果の報告に留まりません。その後の最適な投資判断のサポートこそが最大の強みです。

認知施策のROIに基づき、全体のマーケティング予算配分(アロケーション)を決定

各流入経路ごとの転換率やARPU(顧客単価)が分かっていれば、施策がROIにどう影響するかを間接的に確認できます。bfj Scopeでは、流入経路ごとの売上とマーケティングコストを換算し、通期ROIをデザインします。

この結果に基づき、どの媒体/メディアにいくら投資すべきか、全体の予算配分(アロケーション)を論理的に決定することができます。

「サチュレーションポイント」と認知施策の役割

デジタル施策を中心とした集客は、必ずどこかで「サチュレーションポイント」を迎えます。

bfjは、その飽和点がどこにあるのかを把握し、どのタイミングで認知施策を打ち、集客施策の効果の底上げを狙うべきかをサポートします。無駄な広告費をかけることなく、売上拡大とROI改善を両立させる戦略的な判断が可能になります。


まとめ:「見えない」を「確かな成果」に変えるbfj Scopeの価値

bfj Scopeは、従来の測定手法では困難だった「認知施策の事業KPIへの寄与」を、特許技術を用いた精度の高い分析とノイズ除去により実現します。

bfjの提供価値:見える化・言える化・直せる化の3本柱で施策成果にコミット

弊社の提供価値は、施策の成果にコミットするための3本柱です。

  • 見える化: 施策の効果を、事業KPIベースで定量的に可視化・ダッシュボード化します。
  • 言える化: 可視化されたFactから、今後の投資判断や改善につながる仮説・示唆を出し、経営層や関係者へ説得力を持って伝え抜きます。
  • 直せる化: 出された示唆を基に、運用最適化や体制・育成などの実行支援を行い、成果につなげます。

従来のMMM(マーケティング・ミックス・モデリング)と比較しても、bfj Scopeは短期間・低コストで、より精度の高い分析(ノイズ除去による純粋効果の抽出)と、幅広い媒体(TV、交通、コネクテッドTVなど)への対応が可能です。

認知施策のROIに課題を感じているマーケティング担当者様、あるいはBtoB SaaSを展開する上場企業のような成長戦略を検討されている企業様は、ぜひ一度ご相談ください。

サービスに関するお問い合わせ・ご相談、料金見積もりなどは、お気軽にご連絡ください。

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村田諒

村田諒

1992年生まれ。 2016年に株式会社キャスターへCMOとして入社し、全社のマーケティング戦略を統括。取締役を経て2023年の東証グロース市場上場に貢献。 2025年よりbfj株式会社の取締役に就任。「bfj scope」のサービス責任者として、経営とマーケティングを接続する新たな認知広告効果のROI可視化を推進。